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弔い

人ひとりがやっと入る小さな小舟で、紺碧の大海原を漂っている。陰鬱な深い闇が、水面からこちらを伺っているのを、私は空虚な眼差しで眺めていた。 先日、長年連れ添った妻がこの世を去った。 淡い陽だまりのような人だった。長い闘病生活の...
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願い事

男は闇夜の中を必死に駆けていた。右も左も分からぬ暗闇を、息を切らしながら進もうともがいていたのだ。 きっかけはある噂話だった。 丑の刻(午前二時)村の離れにある洞窟に、何でも願いを叶える妖が現れるのだと。昼は何の変哲もないただ...
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拍動

叶うなら 君の隣で深く眠りたい 夢も見ずに
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過去

濁った寒空の下。如何程待とうとも決して訪れる事の無い電車を待っている。 過去はいつまでも私を追いかけてきて。 知らぬ振りも罷り通らなくなった今日この頃。 大抵の物事は、時間が忘れさせるものだと誰かが言っていたが、それは都...
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虚勢

クリスマスの思い出は 割れた酒瓶と赤黒い染みがいっぱいの畳部屋。 「サンタさん」や「かみさま」なんてものが存在しない事は初めから分かっていた。 お腹が空いて、寒くて、動けなくて。隙間風の吹く、窓から聞こえる子ども達のはし...
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虚無

心の抉り方は知っていようとも、心の満たし方は未だ知らぬまま。
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目の前に居る筈の君が 他人よりもずっと遠く感じるのは何故なのだろう。 月日は人を跡形も無い程、醜く変えてしまう。 あの日の約束を覚えてる?と君は言う。 変わってしまったのは僕の方だ。 「今も昔もたった一つ変わらない...
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表紙

急に寒くなったかと思えば再び秋の暖かさに戻る。じれったい季節で御座います…。 さて、今回も「籠の鳥」🦅に纏わるお話しなのですが… 作品を手に取って頂く上で最も大切で、その物語事態を総称するもの…!!それは!! 表...
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煙幕

乱れた櫛。はだけた着物を脱ぎ捨て、床に落ちた羽織りを着ると、光珠は自室の中庭へと向かった。客との閨事は仮の間を使い行っていた。使うのは毎回同じ部屋ではあったが、僅かに染み付いた大勢の人間の、薄汚い汚物の匂いが鼻について時々やるせない気にな...
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倶利伽羅庵

巳衛です。 倶利伽羅庵のホームページを作ってみました🌟こちらではTwitterには載せきれないブログやコメント、作中メモ、エッセイ、その時思い浮かんだ文章(感情)を載せていこうと思っています。皆さまどうぞよしなに(*´-`) ...
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